(未来)
あるニュース番組
ニュースキャスター「ではお天気です。今日は『ベーシックインカムの日』です。国民基礎所得法が施行された日を記念する国民の祝日です。気象予報士の宮田さんが、『おばあちゃんの原宿』で知られる東京・巣鴨のとげぬき地蔵にお邪魔しています。宮田さーん」
宮田「はーい。私は今、とげぬき地蔵に来ています。今日は素敵なゲストをお迎えしています。千葉県からお越しの藤井陽菜(ふじい ひな) さんです」
陽菜「こんにちは」
宮田「今日はBIの日ということで、お話を聞かせてください。陽菜さんはBIがなかった時代を経験されたということですよね?当時は大変でしたか?」
陽菜「ええ、ええ、そうですね。大変でしたよ。生きるだけで精一杯」
宮田「ええと、食費とか、お家賃とか、水道とか…生きていくためにどうしても必要なお金、そういうお金を自分で稼がなきゃいけなかった。当時はそうだった、と学校で習いました。私たち若者には全然イメージできないです。生まれたときにはBIがあったもので」
陽菜「若い方には、そうでしょうね。私たちの時代は、お金がなくて結婚も恋愛もできない人がたくさんいました。物価もどんどん上がってね。それで国は『死ぬまで働け』って言うし」
宮田「ひどい…」
陽菜「お年寄りは、みんな足を引きずりながら仕事をしていましたね。でも『働きたくない』なんて言えなかった。言える空気じゃなかったですよ」
宮田「本当に、本当に大変な時代だったんですね…今の私たちがどれだけ幸せか…あらためて考えさせられます。陽菜さんは、当時は毎日、どんなことを感じていらっしゃいましたか?」
陽菜「若い私たちもいずれああなるのかって、死ぬまで働かなきゃ生きられないのかって、そんな不安でいっぱいでしたね。私だけじゃない。若い人はみんな絶望してました」
宮田「その頃と比べて、BIがある今はどうですか?」
陽菜「今はとっても幸せです。BIのおかげで、何の心配もなく暮らしています。実は、この後、彼氏とデートなんですよ」
宮田「うわあ、素敵ですね」
陽菜「若いときに苦労した分、健康で長生きしなきゃね。もっともっと幸せにならなくちゃって思っているのよ」
宮田「陽菜さん、いつまでも健康で長生きしてください。それではお天気です」